保険で葬儀代に備える?冗談はやめて下さい!①

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本日は、広告やテレビCMなどで時々目にする、葬儀代を保険で備えること(高齢者が生命保険に入ること)についての是非について述べたいと思います。

結論から先に申し上げますと、
 絶対に否、全くあり得ない
となります。なぜこのように言えるのか、ご説明していきます。

まず、保険とはどのようなものかを簡単に説明いたします。

保険とは・・・
 火災・死亡など偶然に発生する事故によって生じる経済的不安に備えて、多数の者が掛け金を出し合い、それを資金として事故に遭遇した者に一定金額を給付する制度。
(デジタル大辞泉より)

つまり、簡単に言えば、
「お金に困るような偶発的な事故に備えるもの」
と言うことができます。

例えば、

・自動車での事故に備えて、自動車保険(対人・対物)に入る
・火災や地震に備えて、火災保険(地震保険)に入る

といった事象については、保険が力を発揮します。

自動車事故では、特に対人賠償において、自分では払いきれない多額の賠償が発生する場合があります。

また、火災で自宅が焼失したら再建しなければなりませんが、自宅をもう一度購入できるほどの財力がある方は、そう多くないと思います。

これらのリスクに備えて、保険に加入するのは合理的なことです。

一方、葬儀代を保険で備えることに関してはいかがでしょうか。

一般的に、高齢者が加入できる生命保険の保険金は、だいたい100万円~200万円といったところです。

100万円~200万円って、既に持っていらっしゃいませんか?
なぜ、わざわざ保険会社に手数料を払って、保険に入るのでしょうか。

また、上でも述べたように、
「偶発的な事故」
に備えるのが保険の目的です。

若い方がお亡くなりになるのは偶発的と言えますので、若いうちだけ、定期の死亡保険に加入することは検討しても良いと思います。

しかし、ご高齢の方がお亡くなりになることは、偶然ではありません。誰でもいつかは亡くなりますので、必然です。

必然に備えるのは、保険ではなく預貯金です。

生命保険に入ると、何となく得をするような錯覚を起こすことがあります。それは、自分の死亡リスクを高く見積もり過ぎていることと、お金の時間的価値を理解できていないからです。

得をするのは生命保険会社です。確率的には、加入者は損をするように出来ています。加入する必要はありませんので、判断を誤らないようお気を付けください。


今回はここまでにさせて頂きたいと思います。
次回は、具体的な商品例を用いて、いかに損な商品であるかをご説明させて頂きます。

ここまでお読み頂きまして、ありがとうございました。


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2022年10月20日