相談実例のご紹介①(年金受給と節税)

日頃から、当コラム(ブログ)をご覧いただきありがとうございます。

今回は、当事務所にお問い合わせ頂いたお客様の相談実例をご紹介いたします。
 
【お客様プロフィール】
 年齢:50代
 性別:男性
 職業:自営業(サービス業)
 相談概要:個人年金・公的年金・退職金の課税関係について
 

【相談内容】
 現在、夫婦で自営業を営んでいます。元気な間は続けるつもりです。
 国民年金のほかに、確定拠出年金(iDeCo)、小規模企業共済、民間の個人年金保険・払済保険に加入しています。これらを実際に受け取る際の課税関係がよく分かりません。税金がかかることは理解していますが、どのくらいかかるか分かりません。納める税金をなるべく少なくしたいので、アドバイスをお願いします。
 (補足)
  加入状況:
   公的年金:第2号被保険者期間が約10年、第1号被保険者期間が約20年
   民間の個人年金(60歳まで加入継続時の受取見込額):約1,500万円
   払済保険(受取見込額):約200万円
   確定拠出年金(拠出継続時の受取見込額):約500万円
   小規模企業共済(拠出継続時の受取見込額):約1,000万円


【アドバイス内容】
 こちらのお客様の場合、納税額に大きな影響を及ぼすのは、確定拠出年金と小規模企業共済の受け取り方法です。
 自営業の所得も大きな影響を及ぼしますが、節税のみを目的として、事業を大きくしたり小さくしたりするのは本末転倒なので、事業規模は現在と変わらない前提としています。
 また、民間の個人年金も多少インパクトがありますが、そもそも受取期間・受取金額が確定していて工夫の余地がないため、契約通り受け取る前提としています。

 確定拠出年金と小規模企業共済の受取方法は、以下の3種類があります。
 ①全額、一時金(退職金)として受け取り
 ②全額、年金として受取
  (確定拠出年金は5~20年、小規模企業共済は10年・15年から選択)
 ③一部を一時金、残りを年金として受取
  (節税を考慮した上で、なるべく多くの金額を一時金で受け取る)

 お客様の諸条件を全て考慮し、①②③の場合の納税額をシミュレーションしました。
 その結果、納税額は、③が最も少なく、②が最も多くなりました。よって、一部を一時金で受取り、残りを年金として受け取ることを提案させて頂きました。


【補足・まとめ】
 この結果は意外でした。
 ③が節税になることは想定していましたが、①より②の方が税金が高くなるのは想定外でした。
 ちなみに、③と②の納税額の差額は、約80万円でした。
 また③の場合、節税効果を最大にするためには、一時金として、
  確定拠出年金:総額の6割程度
  小規模企業共済:総額の4割程度
 を受け取ればよいことが判明しました。

 なぜ、受け取り方で納税額に差が生まれるのかは、後日当コラムにて掲載いたします。

 なるべく、節税したいですよね。

 80万円節税できるのであれば、当事務所に相談料を数万円払っても、70万円以上はお得です。こちらのお客様からは、
「アドバイスがなけれ全額年金にしようと思っていた。相談してよかった。」
と言って頂きました。

 保険等の金融商品販売しか興味がないエセFPでは、絶対にここまでは教えてくれません。といいますか、こういう計算は出来ないと思います。


 無料FPでは絶対に提案できない解決策が、当事務所にはあります。
 相談をご検討頂ければ幸いです。
 全力で、真にお客様の為になるアドバイスをさせて頂きます。

 最後にひとつ付け加えさせて頂きます。

 当事務所は、独立系であること以外に、以下3つの事務所方針を標榜しております。
  ①金融商品の販売・勧誘は一切しない
  ②料金以上の価値の提供を追求する
  ③お客様のリテラシー向上に寄与する

 こちらのお客様のご相談の場合、3つ全てを満たすことが出来ております。

  ①金融商品の販売・勧誘は一切せず
  ②料金以上の価値を提供し
   (数万円の相談料で、約80万円節税可能なことをアドバイス)
  ③お客様のリテラシー向上に寄与
   (年金・共済金等の課税方式についてご理解頂いた)

 これらを実践することが、有料FPの存在意義だと自任しております。今後もより一層研鑽し、本当の意味で、お客様のためになる相談業務を行っていくことを誓約いたします。

 お読み頂きまして、ありがとうございました。

(追伸)
 こちらのお客様の場合、年金で受け取ると納税額が増える結果となりましたが、全てのお客様が該当するわけではありません。例えば、自営業を継続するのかやめるのか、他の所得があるかないかで、結論は真逆になる可能性があります。
 また、あくまで節税にフォーカスした話です。年金で受け取ると、一般的には一時金で受け取るより受給額は増えます。


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2022年08月25日